ソニーから新モーションキャプチャーデバイス「mocapi」登場!

mocopiサムネ

出るみたいです。

モバイルモーションキャプチャー mocopi | ソニー (sony.jp)

https://twitter.com/SonyGroup_JP/status/1597425857995296768?s=20&t=6SOetH20cXKV770IIUQlfA

世はモーキャプ戦国自体。

特徴

mocopiデバイス
  • 発売:2023年1月下旬
  • 予約開始:2022年12月中旬
  • 価格:¥49,500
  • 測定方式:6DoF(加速度、角速度)
  • センサー数:6個
  • 重さ:8g/1センサー
  • 防水:IPX5/IPX8
  • 防塵:IP6X
  • 接続:スマートフォンとBluetooth接続
  • バッテリー:最大約10時間
  • SDK:12月15日配布予定
  • マイクでのリップシンク可

HaritoraX、Uni-motionの競合製品ですね~。
価格面でも、
mocapi:¥49,500
HaritoraX:¥33,900 (+肘トラで¥47,800)
Uni-motion:¥49,500
と、完全に競合しています(もちろん思想が異なる部分もあるので丸被りって訳ではない)。

勝負になるのは、用途の広さ、手軽さ、防水防塵、精度のあたりでしょう。

mocapiは「外でも使うことができる」点が最推しポイント。
わざわざスマートフォンで受信できるようにして、防水防塵もしてあります。
外でも天候を気にせずつけっぱなしにして、撮影するときだけ録画、って形で使えそうなのが良ポイント。
6DoFで精度が若干犠牲にはなりますが、それこそ磁気の影響を受けやすい街中でも使用できるのでむしろ6DoFで十分でしょう。
外ロケ向けであっても家の中と同じようにそのまま使うことができる、って感じでしょうか。
動画勢VTuberなら、富士葵さんみたいな外でも体が動く動画を気楽に作れそうですね。

精度は下の方に発表があった動画を貼っておきますので見てみてください。
一応、HaritoraXと同じ6DoF。
Uni-motionは9DoFなので、磁気の影響がなければUni-motionのほうが精度は良い可能性はあり。この辺は実際に比較してくれているレビューが出てきてほしいところ。

良さそうな点は、

  • 防水対応(外でも安心して使える)
  • PVだとダンスしてるから補正はしっかりしてそう
  • 割と安い(競合他社と価格帯が同じくらい)
  • BVHでモーション書き出せるっぽい。変換でいろいろ使えそう。
  • iphone対応。arkitと組み合わせたら外でも結構しっかりとモーキャプできそう
  • SDK配布や主要な外部ソフトとの連携が動作確認済み
  • quest版VRCとの連携

VRChatやVMC、MotionBuilderと連携が動作確認済みなのはわざわざ買う層には嬉しい事ですね。

まさかのquest版VRCとの連携までできるようです。quest2がどこでもフルトラできるモバイルデバイスになってしまうとは…。強すぎる。
quest版VRCで最近quest2のフィンガートラッキングが来たので、そこと組み合わせれば、quest版VRC用のアバターをわざわざ用意する価値が出てきそうですね。
デスクトップ版を別アカウントで入っておいて録画用にすれば格安で高品質な動画を作ることもできそうです。

微妙かもしれない点

  • 6dof
  • 慣性式だからキャリブレーションはちょいちょいやってあげないといけなさそう。ドリフトの影響を受けやすいか次第。
  • 対応スマートフォンが限られている

この辺は長時間使ってみないと何とも言えませんね~。ドリフトは本当に30分以上動かさないと何とも言いえないので。

対応機種が少ない点だけ少し気になります。

対応機種(Android 11以降 /iOS 15.7.1 以降)

(Android) Xperia 5IV、Xperia 1IV、Xperia 5III、Xperia 1III、Xperia 5II、Xperia 1II
(iPhone)iPhone 14 Pro Max、iPhone 14 Pro、iPhone 14 Plus、iPhone14、iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13、iPhone 12 Pro Max、iPhone 12 Pro、iPhone 12

中古でシステム全部揃えるなら、mocopi代(¥49,500)+Xperia 1 II(3万5千~)が最安かな?ゼロから集めるならちょっとここがネックですね。

動作未確認でもいいからその他機種でも動いてほしいところ。

実際に動いている様子

使い方はこんな感じ。

スマンホホで接続→キャリブレーション→録画開始
って流れ。

接続時、2回目以降はペアリングしなくていいのは助かる。
この動画を見る限り、箱に入れたまま起動・接続ってのが現実的かな?

キャリブレーションがちょっとだけ面倒そうなのは気になる。この動画だと、ほかの人にキャリブレーションしてもらっているけど、実際は手元にスマートフォンを持った状態で進めないといけない。音声ガイドかバイブレーションで次のステップを通知してくれると機能がある、慣れてきたらスマートフォンを見ずにキャリブレーションできるので助かるんだけどどうなんだろうね。

ここまで進んだらモーキャプできる状態に。アプリ上でそのままmp4録画(1920×1080、30fps)するか、外部にリアルタイムデータ送信、BVH形式で保存(50fps)のどれかで運用することになります。

これを見る限り、ある程度動いても露骨なズレとかは発生しなさそう。
見る限り、動画制作のための動きを取るだけなら十二分に見えますね。

そのほかの動画を見ても、まあ動き自体は結構良さそうに見える。
ただし、リアルタイムの運用の場合、若干大き目の遅延があることが気になる。
それこそほかのシステムと一緒に動かす場合、齟齬が発生しないかは大事。

期待するところ

個人的には、同社リリースの「ToF AR」と連携できるようにしてほしいところ。

動いている動画などを見て、どうしても気になる点は、顔の表情、手がピンと伸びたまま、という点。人間の動きとしてはさすがに不自然に見えてしまいます。

「ToF AR」は同社リリースのARアプリ開発用ツールキット。

Overview – ToF AR – Sony Developer World

こちらはハンドトラッキングなどを取ってくることができます。ARKitやARCoreと連携して、いろいろできるので、ARKitのフェイストラッキングのデータも取ってくれば、mocapiで不足していた動きを補完してあげることができそう。

こちらもunity用のSDKとして提供されているので、一応、公式から連携がされなくても組み込むことはできると思います。

ただ、公式の連携がないと、mocapi側の座標系とToF AR側の座標系のキャリブレーションを自力で組んであげる必要があるのがつらいところ。できればその辺も組み込み済みで発表してくれると最強。やってくれないかな~。


というわけでした。

とても楽しみですね。sony製というところが安心ポイント。ソフトウェア回りの信頼性も期待できます。

ドリフトがどれくらいするかが本当に気になる点ではあります。そこ次第で使い道が大幅に変わるので。

全体的に、人柱レビューが来てくれると購入するかどうかみんな決まると思います。
特に競合他社との比較が来てほしいですね。

それでは。クロガネでした。